ご挨拶
弊社の創業設立から60年を迎えた令和6年5月に、創業者である祖父の代から数えて4代目として、この度代表取締役に就任いたしました小室直紀と申します。
私は大学を卒業後、つい4年前までは全く異業種の仕事をしており、2020年2月に和歌山に帰ってくるまでは、自分がこうして弊社で仕事をし、代表取締役に就任することになるとは夢にも思っていませんでした。ですが一方で、私が生まれる前からある会社であり、私が大好きだった祖父が経営に加わり、譲り受けて始めた運送会社。物心ついた頃からトラックは身近にあり、幼い頃には当時運転手をしていた父の助手席に乗り、神戸や岡山、青森や関東方面にも付いて行ってことがあるくいらいです。ですので、いつかは運送業に携わり今の立場になる、という”流れ”と言いますか、”運命”にあったのかもしれません。
さて、弊社は、ユニック車による建設資材や足場仮設材の運搬が主でありますが、その他にも鋼材、機械、コンクリート、地盤改良材や産業廃棄物などの近・中・長距離輸送も行なっております。
弊社の一番の特徴としましては、特にユニック車による荷積み・運搬技術の高さです。これは長年の運搬経験と実績、さらに、”匠”とも言える各運転手のクレーン作業の技術力の高さ、先輩からの技術の継承、そしてそれぞれのドライバーの向上心によるものだと、手前味噌ながら私は自負しております。また、運転手の平均勤続年数も15年以上と運送業界では比較的長く、それは、長年にわたって築き上げてきた働きやすい職場環境と穏やかな社風がもたらしていると私は感じております。
我が社の事故防止のための安全方針は、『安心・安全輸送は我が社の根幹』です。
これからの弊社は、地域のあらゆるインフラ整備やその維持管理に貢献する建設業界にとって、その”縁の下の力持ち”と言われる運送業界の一員として物流の側面から貢献し続け、さらには従業員やその家族を豊かにすることを目的として経営活動を行なってまいります。
また、前社長であった私の父は、20代半ば弊社に入社し、当初は運転手としてトラックに乗車して近・中・長距離輸送に従事していました。そしてその後は、配車担当や営業担当を兼務しながらトータルで35年勤めたのち、平成27年に代表取締役に就任し、さらに約10年勤め、この度代表取締役を辞任し会長に就任いたしました。
父には、会長就任後も運送業45年の豊富な経験を活かし、主に営業の仕事に従事しながら私、私の弟(配車担当)やトラック運転手に知識やノウハウを継承してもらっています。今から私がこの45年の運送業経験を持つ父を超えられるわけがなく、それは私より先に入社し約13年勤めているも弟も同様でありますので、私や弟、さらには現役のトラック運転手が、運送に関する技術、知識や経験を少しずつでも受け継いでいけるよう、これからも常に日々成長したいという意欲を持ちつつ、努力を継続してまいります。
さらに、今回代表取締役に就任するにあたり、創業者の妻であり前会長である私の祖母と話す機会がありました。祖母は、孫である私が会社経営を承継してくれることがとても嬉しい様子でした。そして、創業当初の苦労話をしみじみと語ってくれました。
「お父ちゃんと2人で、小さな4tトラック1台で始めた会社。最初の頃は特にお金も無くて、荷を締めるロープを買うのに子供らのお年玉を当てにせなあかんくらいしんどかったんよ。そんなとこから今日までどうにかこうにか続けてこられたお父ちゃんと私の会社やから、直紀が継いでくれるのは嬉しいんよ。厳しい時代やから大変やろうけど、これからも会社を頼んでおくわよ」と、言われました。
確かに昨今の運送業界を取り巻く環境はとても厳しく、逆風が吹き荒れているように感じています。ですが、このような祖母の想い、会社への愛を受け取った以上、私もその想いや会社への愛情を受け継いで、1日も永く会社を続けていけるよう、これから精一杯努力してまいります。
最後となりますが、今後も高い技術力をもって、いつもお客様のお困りごとを解決でき、いつもご満足いただける輸送サービスを提供できる運送会社であり続けるために、常に輸送品質の向上と輸送の安全の確保に努めてまいりますので、今後とも末長くよろしくお願い致します。
有限会社 中原運送
代表取締役 小室直紀